のりおの声

2015年2月

 おだやかな年明けかと思われたのもつかの間、遠く離れた異境の地で日本人二人が人質に取られた上に殺害されるという事件が起こりました。
 国会でも、この事件を巡り質疑が行われていますが、事実の検証や政府の対応についての評価はともかくとして、あるいはまた自己責任云々もひとまず措くとして、我々が自覚しないといけないのは日本人もテロと無縁ではいられないということではないでしょうか。
 アラブという地域は、我々日本人がなかなか理解しがたい地域です。西欧世界がまだはっきりとした国家としての枠組みが形成されていない時代に、今の中東から北アフリカ、そしてイベリア半島までに及ぶ大帝国を築いていました。文化的にもヨーロッパよりもはるかに進んだ状態だったと思います。
 今の中東地域は、第一次大戦後、オスマントルコの支配から解き放たれて、人為的に引かれた国境線によっていくつかの国に分けられました。専門家でもない私が推測のようなことを言うべきではないかもしれませんが、おそらくアラブの人達は、これまで西欧流のシステムで規定されてきた世界秩序に対する反発と昔日の大アラブ帝国のプライドがないまぜになって、今日のような状況が招来されたのではないでしょうか。もちろん、文化も宗教も違うわけですが、基本的にはイスラム教もユダヤ教もキリスト教も同じ神をいただいています。だからこそ、問題は余計に難しくなっているのかもしれません。ひるがえって、日本はこれらとは全く違うシステムで行動してきた。特に宗教に関しては、一神教ではなく、もっと緩やかな寛容な宗教観を持っているわけですから、彼らのシステムと直接対立しようがないのだと思います。だから、これまでは日本人は中東地域では好意的に扱われてきたのではないでしょうか。
 今度の事件は、こうしたアラブ対日本の関係に変化をもたらすきっかけになるかもしれません。どういう方向に行くのかは分かりませんが、少なくともこれまでより友好的な方向に行くとは思えません。しかし、テロはもちろん許すことはできませんが、全体として対中東で敵対的になる必要はないと思います。
 ただこれからは、冒頭にも書きましたように、政府も国民一人一人も、より注意深くならなければならないということです。
 こうした事件が起こると、日本の場合、往々にして極端な議論に流されてしまう傾向がありますが、ここは一つ頭を冷やして慎重な議論と対応が望まれます。特に、今後予定されている安保法制の議論においては、今回のような犯罪行為と安全保障をしっかりと区別して扱われるように注意を怠らないようにしていきたいと思っています。

2015年1月

 明けましておめでとうございます。
 遅くなりましたが、昨年末の総選挙におきましては、力強いご支援を賜り、おかげ様で無事5回目の当選を果たすことができました。改めて厚く御礼申し上げます。
 今回の選挙の結果、さらに安定した政権基盤が確立したわけですが、実は、経済も外交もあるいは安全保障やエネルギー問題等前途には多くの難問が待ち受けています。特に経済は、世界経済にも不安定要因が増しており、予断を許さない状況だと思います。欧州でのデフレ、アジアの足踏み、ロシアの苦境、少しマシなのはアメリカくらいでしょうか。日本も成長力が思ったほど回復していません。これは昨年の消費増税の影響もあるのでしょうが、根本的には需要が伸びない中で、経済が成長する可能性はあるのかということに行き着いてしまうのではないでしょうか。今より所得が上がれば、日本人はもっと沢山食べるのか、もっと住宅を手当てするのか、もっと車を買うのか、もっと電化製品を買うのか、もっと洋服や靴を買うのか。所得が上がれば、より質の高いものに買い替える可能性はあるでしょう。しかし、量の面ではもうそんなに消費は増えないかもしれません。周りを見渡してみても、どうしてもこれが欲しいというものがあまりないような気がします。悲観論を言っているのではなく、日本人全体にもうそこそこ物は揃っていると思っているのではないでしょうか。
 では、需要を増やすためにはどうすべきなのか。もっとも過激な方策は移民をどんどん受け入れることでしょう。しかしこれは副作用が大きいかもしれません。次に、外国からのお客さんを増やす。これは現に外国人観光客の増加で一定の効果が上がってきています。が、多少水モノ的な面があり、感染症やら災害やらのイベントリスク、さらには為替レートの変動などに大きく左右される可能性があります。長期的には、やはり日本の人口が増えなければならないのでしょうが、こればかりはすぐにはどうにもなりません。
 私自身は、前にも言ったかもしれませんが、日本はもうASEANの一員になるくらいの覚悟をした方がいいと思います。すぐに受け入れられるとは思いませんが、それくらい立場を鮮明にすべき時期にきているのではないでしょうか。経済的な利害だけでなく、日本が貢献できる分野はまだまだ沢山あると思いますし、また、経済的な結びつきの強い国どうしが相互に補完し合っていくことが、政治的な安定にもつながっていくのではないでしょうか。
 戦後70年を迎える今年、もう少しダイナミックに一歩前に踏み出すタイミングかもしれませんね。

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