衆議院議員 三ツ矢憲生
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2008年5月

ゴールデンウィークを挟んだため少し遅くなってしまいました。申し訳ありません。
国会は、4月30日の歳入関連法案の衆議院での再議決で多少の混乱はありましたが、連休明けからは何事も無かったかのように動いています。ガソリンの税率復活で、国民の皆様には迷惑をおかけしましたが、このまま放置しておけば、地方財政、ひいては国民生活に大きな影響が出るところでした。ご理解をお願いしたいと思います。
また、いわゆる後期高齢者医療制度の問題は、大変なご批判をいただいていますが、日本の医療費が年間33兆円、そのうち75歳以上の方に11兆円かかっています。これが15年後にはおそらく30兆円を超えるということで、このままでは、若い層の負担が跳ね上がって、健康保険の制度自体の維持が難しくなるところまできていました。新制度下での保険料負担は地域によって差はありますが、これまで市町村単位で管理していた国民健康保険を県全体管理することとなった結果、三重県南部では殆どの地域で保険料負担は下がっています。ただ、これまで各自の振り込みだった保険料支払いを年金からの天引きにしたため、負担が増えたような誤解を与えてしまったことと、事前の説明が十分でなかったことは事実です。
それにしても、マスコミ、特にテレビが、制度の内容を必ずしも正確に理解せず、あるいは意図的にそうしたのかもしれませんが、都市部の負担増になるケースだけを取り上げて、いたずらに不安感を煽ったことは罪が大きいと思います。我々も反省すべき点は多々ありますが、マスコミには正確な報道を心がけてもらいたいものです。
ところで、今ちょうど中国の胡錦涛国家主席が来日中です。これが日中の新時代の幕開けになるのかどうかは、今後の評価に待つことになりますが、世界の中で、中国の相対的な存在感が大きくなり、逆に日本のそれが小さくなっています。先日も知り合いのアメリカ人と話をしていたら、アメリカでも日本の影がどんどん薄くなっているとのことでした。外国の人から見ると、日本はどうも内向きの話ばかりしていて、しかも物事がなかなか決まらないという奇妙な国に映るようです。
今、私達が取り組まなければならないのは、大きく変動する世界の中で日本が埋没してしまわないようにすることであり、ひいてはそれが将来の国民生活の安定と繁栄につながるという道筋を示すことだと思います。

2008年4月

4月1日からガソリンが25.1円下がることになってしまいました。私も個人的には事務所経費の節減にもなるし、下げてもらうに越したことはないと思います。報道等によれば、全国のガソリンスタンドなど現場では混乱・混雑が見られるようです。 地域では未だ本当に必要な道路が未整備のまま残されているのは事実です。特に三重県の南部は日本中見渡しても、高速交通体系はもちろん、生活道路も整備が遅れている地域だと思います。今、その遅れを取り戻すべく、県もこれまでになく力を入れて促進しようとしているところです。 道路整備の問題を巡っては、無駄使いも指摘されています。これは厳しく改める必要があります。しかし、だからといって道路は造らなくていいという話にはならないと思います。ここは一つ冷静な議論をしなければなりません。 よく考えないといけないのは、

(1)道路をいつまで造り続けるのか。
(2)環境問題、世界の潮流から見てガソリン減税が正しいかどうか。
(3)国家財政と地方自治体の財政や、国民経済、地域経済に与える影響はどうか。
(4)税の使途について透明化を図る観点から、道路財源を一般財源化することはどうか。その際、ガソリン税の納税者の理解は得られるのかどうか。
(5)無駄使いとされた事案について早急に改める措置を講じること。

本来は、国会の場でこれらの点について、特に野党が多数を占める参議院において議論されるべきだと思いますが、一カ月間何も審議もされないままに無駄に時間が過ぎ、期限切れを迎えてしまいました。 国会は混乱してもかまわないかもしれないが、国民生活まで混乱させてはいけません。与野党ともに責任があります。与党は昨年の参院選後も与党マインドから抜けきれていないし、野党は参院で多数党となったのに、責任政党としてのマインドを持たず、何でも政争の具にしてしまっている結果がこうなったのだと思います。

世界の経済が米国のサブプライムローンの影響で大きく揺れ動いている時、日本だけ蚊帳の外という訳にはいきません。いまだに中央銀行の総裁さえ決められずにいる国を世界が信頼するでしょうか。今ここで求められているのは、日本の経済の足腰を強くすること、特に地域経済へのテコ入れが必要です。 ガソリン税を下げるの上げるのより、このことの方がより重要なのではないのでしょうか。国民の皆さんは賢明な判断をされるに違いないと信じて疑いません。


2008年3月

2月29日の夜、共産党を除く野党欠席の中、20年度予算案と歳入関連法案が衆議院本会議で採決されました。もちろん、道路特定財源が最大の課題です。民主党は、「ガソリンを25円下げる。一般財源化する。地方には迷惑をかけない。必要な道路は作る。」と言っていますが、2.6兆円の財源不足をどう手当てするのか、具体的には何も答えていません。道路財源の使途については、これまでずさんだった面も確かにあります。そこは襟を正して直していかなければなりません。しかし、もう少しお互いに建設的な議論をしないと、多分国民の皆さんは国会は一体何をやっているんだと思われているのではないでしょうか。審議の舞台は参議院に移りますが、一刻も早く議論を開始し、国民のためにより良い結論を出してもらいたいと思います。
このことと関連して、3月2日に和歌山県の新宮で、「紀伊半島一周高速道路」を議論するシンポジウムが開かれ、私も参加しました。観光や産業振興、そして何よりも、災害対策や医療を始めとする地域の生活の安全・安心のためにも、30年以上待ち続けた高速道路がやっと視界に入ってきたのに、これを無駄な道路として片づけてしまう姿勢には憤りさえ覚えます。これでは、地方の自立だとかお題目だけは立派なことを言いながら、釣り道具も無しに自分で魚を釣れと言っているに等しいと思います。そんな政治家は要らない、と言わざるを得ません。
 
話は変わりますが、伊勢と中部国際空港との間の海上アクセスが頓挫しました。元々、海上アクセスは関空の例を見るまでもなく、その不確実性もあって難しい問題です。まして、県内では津、四日市、松阪と先行している中での計画です。運航が開始されたとしても、長くは続かないのではないかと思っていた矢先の出来事でした。国土交通省から出向してきていた副市長が、この件もあって、わずか8ヶ月で辞任しました。極めて異例の事態と言っていいと思います。この件で考えさせられたのは、決断は果敢に行わないといけませんが、その裏には、綿密な計画と周到な準備と、そして慎重な判断が必要だと言うことです。
伊勢市民の皆さんがこのことも含めて、これからこの地域のまちづくりや、地域振興、それに対する行政の姿勢をどう判断され評価されるのか、自分達の問題として真剣に考える、一つのきっかけになってくれれば、と願ってやみません。

2008年2月

早いもので、今年もあっという間に1ヵ月がすぎてしまいました。寒い日が続いていますが、皆さんお元気にお過ごしでしょうか。
さて、国会は道路特定財源の暫定税率をめぐって、すったもんだのあげく、与党が暫定税率を5月末まで2ヶ月間延長する、いわゆる「つなぎ法案」を提出しようとしたところ、国会が空転する気配が濃くなり、結局、衆参両院議長の斡旋で、暫定税率を含む予算関連法案について、年度内に一定の結論を得るということで、妥協が成立し、「つなぎ法案」は撤回されることになりました。
暫定税率が撤廃されると、ガソリンは25円下がりますが、地方への道路関係予算、国の道路関係予算にも大きな穴が空くことになります。問題は建設中の道路がストップすることだけに留まらず、地方自治体の予算編成にまで影響が及び、道路だけでなく教育や福祉の分野にもしわ寄せが行き、地域の行政に大きな支障が出る懸念があることです。だからこそ、地方自治体はこぞって暫定税率の維持を訴えているのです。今後は予算委員会の場での議論に舞台が移ります。私も予算委員の一人として、何が本当に国民生活の安定に必要なのかを考え、しっかりと議論に参加していきたいと思っています。
話は変わりますが、KYという言葉が昨年来マスコミなどでも頻繁に使われるようになってきました。意味はご承知の通り、「空気が読めない」、つまり、その場の雰囲気や流れを読み取れないということだと思います。ところが、最近はSKY、「スーパー空気が読めない」という言葉まで飛び出してきました。これが個人のレベルであれば、KYもSKYも、「あいつは仕方のない奴だ」くらいで済ますこともできるのですが、国のレベルでとなると、そうはいきません。
現代よりも圧倒的に情報量も不足し、通信手段も未整備だった明治のころの日本の方がはるかに世界の潮流や動きに敏感だったように感ずるのは、私の偏見でしょうか。思うに、当時の日本の方が、主体的に世界の流れに加わろうという意識が強かったのではないでしょうか。その原動力が、帝国主義、植民地化に対する危機感だったとしても、今の日本だって、別の危機に晒されていることは間違いないのです。食糧を含めた安全保障の問題、世界経済の変化への対応、未曾有の少子高齢化と地方の活性化など枚挙にいとまがありません。
日本人が、自分のことしか考えない、それも目先の利益しか考えない、そして益々内向きになっていく。マスコミも含め、広い視野で世界を眺め、この現状を変えない限り、日本は世界の中で置き去りにされ、見放されてしまうような気がして仕方ありません。 

2008年1月

新年、明けましておめでとうございます。
さて、激動の亥年、2007年が幕を閉じ、十二支のスタートの子年が幕を明けました。
2008年も内外でいろいろなことが起こりそうな予感があります。アジアでは、2月に韓国で保守系の大統領が誕生、3月には台湾の総統選挙、7月に洞爺湖サミット、そして8月には北京オリンピックと続きます。また、アジア以外では、3月にロシアの大統領選挙、そして11月にはアメリカの大統領選挙があり、国際情勢は目を離せない状況が続きます。どれも、今後の日本の行く末に関わりそうな事柄ばかりです。
国内は、ご承知のとおり、政治情勢は、ねじれ状況をかかえたまま、綱渡りの国会運営を続けざるを得ません。現在も臨時国会は開会中ですが、早々に薬害肝炎被害者救済法案を成立させ、その後、新テロ対策法案の処理をしなければなりません。15日に臨時国会が閉会し、今の予定では、18日に通常国会が召集され、予算案の審議が始まることになっています。

福田内閣が発足してから3ヶ月。まだ、政策の効果が現れるところまで行っていないのが実情です。マスコミは盛んに解散・総選挙を煽り立てていますが、その先に何を求めているのか、分かりにくいのが実情ではないでしょうか。また、日本でも二大政党制をと言われますが、アメリカの共和党と民主党、イギリスの保守党と労働党など伝統的な二大政党制は、もともと、よって来たる根本理念が異なっていた政党です。日本の場合は選挙区事情だけで、たまたま所属政党が異なっている、というケースが殆どではないでしょうか。政党間の理念の違いより、同一政党内のメンバー間の理念の違いの方が大きいというのが実態です。
その結果、何が起きるかというと、勢い、理念の違いを訴えるというより、選挙民に対するサービス合戦に走るということになってしまうのではないでしょうか。これでは、長期的視野に立った政策の立案も難しくなりますし、当然、責任のない野党の方が耳当りの良いことを言い易いのは言うまでもありません。
日本は、少子高齢化は言うに及ばず、子供の学力低下や、社会保障の大きな負担、経済成長力の鈍化など国際的に見ても、様々な分野でその地位を低下させつつあります。ここがこの国の正念場だと言っても差し支えありません。

2008年はまた、団塊の世代の中でも最も多数を占める昭和23年生まれの人たちが定年退職を迎える年でもあります。この世代の人たちを、これからも元気に、日本の社会の中でいかに活用していくかによって、この国の有り様も大きく変わってくるかもしれません。今は還暦といっても、まだまだ壮年です。定年を迎えたからといって老け込むのではなく、後世代のためにも、また自分たちのためにも、もうひと働きしてもらわなければなりません。
いろいろな意味で、2008年は節目の年になるかもしれません。日本が国内でもたもたしている間に、世界は大きく動いていくように思われます。災いを福に、負を正に転じていく覚悟で、今年も元気いっぱい頑張っていきたいと思います。
日本は、世界的に見れば、言われるほど悪い国ではないのですから。